1日あたりの摂取上限
生食の場合 1片、加熱する場合 3片
摂取を控えるべき人
ワーファリン服用者、アスピリン服用者、サキナビル服用者、にんにくアレルギーの人
ニンニクパワーでスタミナアップ
匂いは気になるけれど、スタミナ満点で野趣溢れる味わいが魅力のニンニク。
スタミナ食材といわれる所以は、ニンニクに含まれるアイリンという物質のおかげです。アイリンはニンニクが切られたり、すり下ろされることでという物質に変化します。
アリシンは硫化アリルの一種で、血液の凝固を抑制してくれます。いわゆる血をサラサラにしてくれるということですね。アリシンの摂取は血栓や動脈硬化の予防になります。
またアリシンはビタミンB1と結合すると体内での吸収がよくなり、疲労回復を助けてくれます。つまりビタミンB1あってこそのニンニクパワー。ビタミンB1が多い豚肉やベーコンと組み合わせると効果を発揮してくれますよ。
ただしアリシンは熱に弱く、水に溶けやすいので、アリシンを積極的に摂るならば生で。もしくは加熱する場合、油と一緒に調理すると成分が壊れにくいとされています。
胃腸に負担も
加熱するとアリシンの効果が薄れるし、アリシンの成分をできるだけ壊さずに摂り入れたいからと、ニンニクを生で食べれば逆にデメリットもあります。
ニンニクの摂取は、胃酸の分泌を活発にすると同時にを招きやすくなります。特に空腹時にニンニクを食べるのは胃への刺激が強過ぎますので、控えましょう。
その理由もやはりアリシン。アリシンは悪玉菌も善玉菌も区別なく死滅させる強い殺菌作用があります。胃腸内の菌を殺してしまうことにより、胃腸障害や便秘、皮膚炎などを招きやすくなるのです。
ニンニクの生食は量に注意しましょう。もちろん加熱すればいくらでも食べてよいということではありません。
食べても大丈夫な量
ニンニクは生で食べる場合は1日に1片まで、加熱調理する場合は1日に3片までにしましょう。
なおニンニクには血液サラサラ作用があると述べたとおり、血栓症患者が血液を固まりにくくするを服用している場合、薬効が強くなりすぎることがあります。も同様です。
また手術や歯の治療前など、出血が予想される場合もニンニクの摂取は控えましょう。
そして抗HIV剤である(フォートベイス)も、ニンニクによってサキナビルの代謝が促進されて、血中濃度が低下するおそれがあります。