1日あたりの摂取上限
300g(3本)
摂取を控えるべき人
人工透析患者、高血圧治療薬服用者
手軽でエネルギーが長持ち
皮をさっと手で剥いてパクッと食べられる簡便さと価格の手頃さから、日本人が最も多く食べているフルーツの第一位の座に2004年以降長らく君臨しているバナナ。
バナナは摂取してすぐエネルギーになる即戦力。しかもがバランスよく含まれているため、糖類の種類により吸収にかかる時間が異なることから単種の糖を摂るよりもエネルギーが長持ちします。朝バナナだけを食べるダイエット法なんてものがあるのも、その点を利用しています。
とはいえ、バナナだけで栄養が補えるわけではないので、ひとつのものだけを食べ続けるダイエットは控えましょう。
カリウム過剰は気にするべき?
バナナに多く含まれる栄養素のひとつにがあります。
カリウムは細胞の浸透圧を維持調整し、ナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える働きがあり、ヒトに欠かせない栄養素です。
しかし栄養素も摂り過ぎれば毒になるわけで、極度のカリウム過剰摂取は手足や口のしびれ、嘔吐、発熱、吐き気、低血圧、不整脈などの症状が現れることもあります。
とはいえカリウムの1日あたり摂取量は、3,500mgくらいなら特に心配することはありません。バナナ1本(100g)あたりに含まれるカリウムは約400mgなので、バナナを8本食べてもまだ余ります。
もちろんカリウムは他にもいろいろな食品に含まれています。それゆえに通常の食事をしていればカリウム欠乏になることは考えにくいため、やたらバナナを食べるのも少し考えもの。
またしている人に上記の数値は適用されません。腎臓が弱ると体内で余ったカリウムを尿として排出することが難しくなり、高カリウム血症となってしまうおそれがあります。カリウムの摂取を医師から制限されている人は、バナナの摂取はごく少量に控えておいた方が無難でしょう。
食べても大丈夫な量
バナナはカロリーもそれなりにあるので(1本で約90kcal)、までにしておきましょう。
ちなみに高血圧の人が服用する血圧を下げる薬には、血液中のカリウム濃度を上げる働きがあります。加えてさらにバナナを食べると、カリウムの過剰摂取になるおそれがありますので、少し注意が必要です。