1日あたりの摂取上限
中粒サイズ0.5粒(2日で1粒)
摂取を控えるべき人
高血圧の人
梅は医者いらず?
「梅はその日の難逃れ」だと昔から言われてきました。
梅干しといえば、あの酸っぱさ。その正体はです。クエン酸は摂取した食べ物を体内でエネルギーに変えるために欠かせない栄養素。
クエン酸にはさらに、疲れのもとになる酸性物質の蓄積を阻止する働きもあります。いわゆる疲労回復効果ですね。夏バテしがちな時季にさっぱりした梅味のものを食べることは、非常に理に適っているわけです。
クエン酸は1日に2g~5gの摂取が推奨されています。中粒サイズの梅干し1粒あたりおおよそ0.35gのクエン酸が含まれていますので、梅干しを毎日6粒食べれば、クエン酸摂取推奨量をクリアーできます。できますが、これはいけません。
やはり気になるのは塩分
梅干しは酸っぱいのと同時に、塩辛さも段違い。梅干しの塩分含有量は、中粒サイズ1粒あたり2.2g。大粒サイズのものになると4gくらいになります。
厚生労働省による塩分摂取量の目標値は1日あたり男性が8g、女性が7gですし、 高血圧学会は6gを推奨していますので、したことになってしまうのです。
塩分の過剰摂取は高血圧を招きます。さらにはナトリウムを排出するための過度な腎臓負担が、腎臓疾患にも繋がります。そして不整脈や心疾患、胃がんの原因にもなるので、塩辛いものを食べ過ぎる食生活はやはり見直すべき。
食べても大丈夫な量
以上の観点から、梅干しは毎日食べず、程度にしておくのが無難なところです。昨今の減塩志向を受けた減塩タイプの調味液漬け梅干しの場合は、塩分含有量が中粒で0.7gほどですので、毎日食べたいのならばそちらをチョイスするのも有効でしょう。
ちなみに、梅干しを毎日1~2粒食べることで痩せやすい身体をつくる「梅干しダイエット」なるものがありますが、このダイエット法は塩だけで漬けた梅干しの摂取を推奨しています。
それゆえ塩分過剰摂取にあっさりと陥りやすいのがネック。水に漬けて塩抜きをして摂取することも勧めているようですが、それでもやはりオススメはできません。