1日あたりの摂取上限
1個
摂取を控えるべき人
コレステロール降下薬、血圧降下薬、がん治療薬、エリスロマイシンのような抗生物質の服用者
グレープフルーツダイエットなんてものも
ヘルシーなフルーツの代名詞とされるグレープフルーツ。
ビタミンCたっぷりで、グレープフルーツ2分の1個で1日に必要なが摂取できます。
フルーツといえば糖分が多いのが普通ですが、グレープフルーツに含まれる糖の量は他のフルーツに較べると少なめ。それだけにグレープフルーツダイエットと呼ばれるダイエット法まであります。グレープフルーツの皮には脂肪燃焼効果のあると呼ばれるにおい成分が含まれていて、これが交感神経の働きを促進して食欲を抑えてくれるのです。
この他にもペクチンによる抗酸化作用や消炎作用、老化予防、血中コレステロール値抑制などの効能もあり、やはりヘルシーなフルーツといえましょう。
グレープフルーツで歯が溶ける?
かといって、グレープフルーツを毎日2個も3個も食べるような摂取は良いとは言えません。
グレープフルーツのph値は3.2。つまり酸性です。酸性の食品が長時間口腔内にあると、酸により歯の表面が溶けてしまう(さんしょくし)を引き起こしやすくなります。
例えばグレープフルーツを3カ月以上毎日2個食べていた女性の場合、歯の象牙質に加えて、その下の神経までもが露出する炎症が起きていた例も報告されています。
グレープフルーツのように酸度の強い食べものを食べる場合は、食後水やお茶で口をすすぎ、酸で軟化した歯を削らないために食後30分は歯磨きをしないようにしましょう。
食べても大丈夫な量
そもそもグレープフルーツ自体を食べてはいけない場合もあります。
グレープフルーツと一緒に摂取すると相互作用する薬があるためです。その数は85種以上とも言われ、深刻な副作用を招くことも。
シンバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチンなどの特定のコレステロール降下薬や、ニフェジピン、フェロジピンなど一部の血圧降下薬、アミオダロンなどの抗不整脈薬、シクロスポリンなどの免疫抑制薬、クロピドグレルなどの血小板凝集抑制薬、アピキサバンなどの血液凝固因子阻害薬等が該当します。
これらの薬を服用している人は、グレープフルーツやグレープフルーツジュースを摂取してはいけません。
以上の面をクリアした上で、グレープフルーツの適量の摂取を心がけましょう。摂取量はせいぜい1日に1個までとし、摂取後は水などを飲んで口腔内の酸度を抑えるのも忘れずに。