1日あたりの摂取上限
60g(計量カップ約250mlぶん)
摂取を控えるべき人
糖尿病患者、潰瘍性大腸炎患者
今ではシリアルの代表
かつてシリアルといえばコーンフレークでした。
ケロッグ社創始者のW.K. ケロッグとジョン・ハービー・ケロッグが生みだしたもので、実はこのとき、グラノーラを作ろうとして失敗し、怪我の功名で誕生したのがコーンフレーク。日本でグラノーラが普及したのは1990年代後期なので、コーンフレークとグラノーラでは、なんだかグラノーラのほうが新しい食べもののように思えてしまいますが、真相は逆だったのです。
グラノーラの誕生は1863年。江戸時代末まで遡ります。これを日本に初めて紹介したのがカルビー。1989年のことでした。
さらに食べやすさを追求してフルーツを加え、現在ではグラノーラといえばフルーツグラノーラを指すようになっています。略してフルグラなんて呼んだりもしますよね。カルビーは商品名自体を2011年にフルグラにしてしまいましたし。
食物繊維のトリックに注意
グラノーラは食物繊維たっぷりで、鉄分も補給できる上に、ビタミンA・B1・B6・B12・Dやナイアシン、パントテン酸Caなどのミネラルも添加されていて、栄養たっぷり。牛乳やヨーグルトと一緒に食べることで、カルシウムなども摂れるので、ダイエット中の食事にぴったり…なんて思ってはいませんか?
これは正しくもあり正しくないとも言えます。
確かにさまざまなものをがっつり食べる食事を一食グラノーラに置き換えると、摂取カロリーは減るので、体重も減るでしょう。
とはいえ、グラノーラ自体も結構なカロリーがあります。グラノーラ100gでおおよそ450kcal。茶碗に軽く一杯くらいの量である50gなら225kcalです。これに牛乳200ml・140kcalを加えると、合計365kcal。
茶碗に軽く一杯の米飯が300kcalくらいですから、それ以上になるわけですね。
ですから、グラノーラ50gじゃ物足りないと、ついつい量を増やしてしまうとダイエットどころではなくなってしまいます。
またグラノーラの食物繊維は、便秘改善に役立ってくれます。食物繊維にはとの2種類あり、どちらも身体に必要なモノ。
グラノーラの主原料であるオーツ麦には両方の食物繊維が含まれているので、この点でも優秀です。
とはいえ、食物繊維を過剰に摂取すると、腸内での栄養の吸収を阻害し、下痢を引き起こすこともあります。また逆に便が固くなって便秘が悪化することも。この点においても、グラノーラを過剰に食べることはやめておいたほうがよさそうです。
摂取しても大丈夫な量
そしてグラノーラはその6割が糖質です。主原料であるオーツ麦は糖質をほとんど含みませんが、砂糖をたっぷり使っています。それにドライフルーツも糖質です。それゆえに食べ過ぎはやはりアウト。糖尿病患者ならなおのこと控えましょう。
また潰瘍性大腸炎患者も食べない方が無難です。理由は先述した食物繊維のため。食物繊維は腸で消化されないため、潰瘍性大腸炎患者の腸に負担をかけてしまいます。
健康な一般成人の場合、1日に食べるグラノーラの量は60gまでにしておきましょう。