1日あたりの摂取上限
朝以外なら何個でも
摂取を控えるべき人
キウイアレルギーの人、シラカバ花粉症の人、ラテックスアレルギーの人
ビタミンCは摂取上限なし?
たっぷり摂りたいビタミンC。
ビタミンCが身体に与える役割には、大きく分けて4つあります。肌トラブルを予防し、肌を健やかに保つ効果、鉄分の吸収を高めて骨を丈夫に保つ効果、免疫力を強くする効果、精神を穏やかに保つ効果です。
キウイフルーツ1個には60mgのビタミンCが含まれています。「ビタミンC1,000mg含有!」などと謳った機能性食品が売られていますが、実のところ厚生労働省はビタミンCの1日の必要摂取量は100mgと定めています。キウイフルーツ2個食べればそれだけでクリアーできる値なのです。
とはいえ100mgというのはあくまで壊血病にならないようにするために、これだけは摂らねばいけませんという量。ビタミンCの効能を活かすには、その数倍は摂るべきでしょう。
「美肌のためには1日あたり2,000mg以上のビタミンC摂取」などという文言を見かけることもあります。さらには「ビタミンCは過剰摂取しても余った分は体外に排出されるから、どれだけ摂っても大丈夫」とも言われていますが、本当にそうなのでしょうか?
ビタミンC過剰摂取による副作用
実のところビタミンCの過剰摂取で、体調を崩す人もいます。
代表的なものは下痢です。とはいえ、全員が全員下痢をするということではありません。またビタミンCの一部は代謝されてショウ酸という物質に変化し、尿路結石を引き起こすという説もありますが、これも断定できるものではありません。
1,000mg以上の摂取で下痢、2,000mg以上だと吐き気を催すという目安の数値はあります。また500mg程度を継続して摂取し続けて腎臓結石になったという例もあります。
どちらにせよその人の体質や体調などによるとしか言えませんが、こういう例もあるということは頭に入れておいたほうがよさそうです。
そうは言ってもキウイフルーツだけで1,000mgのビタミンCを摂ろうと思うと、16個も食べねばなりません。1日にそんな数を食べる人はいないでしょうから、キウイフルーツによるビタミンCの過剰摂取に限れば、その心配は杞憂だといえましょう。
食べても大丈夫な量
しかしそんなキウイフルーツにも落とし穴があります。
それはキウイフルーツに含まれるという物質。ソラレンは紫外線に反応して炎症を起こす光毒性物質で、ソラレンを摂ったあとで外出して紫外線を浴びてしまうと、肌がかゆくなったり、赤みやシミ、色素沈着を招くおそれが高まるのです。
つまり朝食にキウイフルーツはNGということですね。キウイフルーツは夜食べるようにしましょう。
根本的にキウイフルーツを食べると体調が悪くなる人は、もちろん食べてはいけません。
キウイフルーツアレルギーの人が食べると口内がかゆくなったり、喉にイガイガ感を感じたり、唇が腫れたりします。酷い場合は吐き気、腹痛、下痢、じんましんが起きることも。血圧の急激な低下や意識障害を起こす重篤な症状を引き起こす場合もあります。
なお、シラカバなどカバノキ科の花粉症患者がキウイフルーツを食べると、口の中がかゆくなったり腫れたりする口腔アレルギー症候群を起こすこともよくあります。さらには天然ゴムにアレルギーを持つ人は、キウイフルーツにも同様のアレルギー症状が出ることも。
これらを考慮するとアレルギーのない人が食べて良い量は、極端な量でなければいくつでもOKですが、食べる時間帯には注意すべきだというのが結論です。