1日あたりの摂取上限
200ml
摂取を控えるべき人
乳製品アレルギーの人、乳糖不耐症の人、糖尿病患者
手軽に乳酸菌が摂られる
手軽に乳酸菌を摂取できて、なおかつ美味しくって飲みやすい。飲むヨーグルトは、健康的な飲料というイメージがありますよね。
ヨーグルトに含まれている乳酸菌が腸内環境を整え、適切な排便を促すことから、飲むヨーグルトは便秘に悩む人の強い味方です。
ヒトの腸内には、総重量1kgにも及ぶ細菌が生息しています。その種類は数百種あり、ヒトの健康に良い効果をもたらすいわゆる善玉菌もあれば、有毒な物質を発生して健康に悪影響をもたらす大腸菌やクロストリジウムといった、いわゆる悪玉菌もいます。
悪玉菌は肌荒れや体臭の原因となり、身体の免疫力を低下させ、病気に感染する確率を上げてしまうのでとても厄介。
それゆえに乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を体内に摂り入れて、善玉菌と悪玉菌の腸内バランスを整える必要がでてくるわけです。
そこで登場するのがヨーグルトをはじめとする乳製品。とりわけ飲むヨーグルトは先述したように手軽で美味しくてしかも乳酸菌豊富ですから、ついつい手が出るのも納得です。
短期的には過剰摂取の問題はない
プレーンヨーグルトを200g食べるとなると、ちょっとボリューミーで「いや、そんなに食べられないよ」という人も多いでしょう。でも飲むヨーグルトなら市販の200mlパック1本くらいすぐに飲めてしまいます。
だからといって、飲むヨーグルトを毎日1リットルも飲むような生活はいかがなものでしょう。
少し古いデータですが、社団法人北里研究所の1992年の報告では、健康な成人33名に400~800mlの飲むヨーグルトを4日間摂取した場合と、健康な成人8名500mlに飲むヨーグルトを2週間の摂取した場合の双方で、副作用はなかったとしています。
とはいえ、これは4日とか2週間という限られた期間です。1年や10年といった長期になると、悪影響も考えられます。
飲んでも大丈夫な量
ちなみに普通のヨーグルトと飲むヨーグルトでは、普通のヨーグルトのほうが乳酸菌が多く含まれている――
そんなイメージはありませんか?
結論から言えば、含まれる乳酸菌の量はどちらも同じです。製法が少し違うだけで、中身は同じものだと考えて結構です。
でも飲むヨーグルトって、酸味のあるプレーンヨーグルトと較べると、とても飲みやすいですよね。その理由は単純。加糖されているから。スーパーなどの店頭で販売している飲むヨーグルトは、ほとんどが加糖されています。
先述した「長期間にわたって、飲むヨーグルトを過剰摂取した場合の悪影響」とは、まさにコレ。糖分の過剰摂取が心配されるワケです。
飲むヨーグルトには200mlあたりスティックシュガー5~8本分の砂糖が含まれています。ペットボトルのコーラ500mlでスティックシュガー19本分ですから、同量あたりで換算するとコーラと大差ない量の砂糖が使われているのです。
糖分を考慮すると、やはり飲むヨーグルトを毎日大量に飲む生活はやめておいたほうが良いでしょう。
1日に200ml、できればそれ以下くらいにしておくのが無難だといえます。