1日あたりの摂取上限
200ml(おおよそコップ1杯)
摂取を控えるべき人
糖尿病患者
手軽に野菜を摂るために
よく知られた数字である「野菜1日350g」。
厚生労働省が推進する健康作り運動「健康日本21」では、1日あたり350g以上の野菜を食べることを、健康増進のための目標値にしています。
そうは言っても野菜350gを毎日摂取するのは、なかなか大変。
例えば、青菜のおひたしの小鉢1皿、野菜サラダ1皿、カボチャの煮物1鉢、生春巻き1本、野菜炒め2皿、野菜カレー2皿…
以上の料理を全部食べて、ようやく野菜350g摂取をクリアできるのです。
実際のところ1日当たりの野菜の平均摂取量は、全世代で350gをクリアできていません。最も野菜の摂取量が少ない20代の成人になると、1日あたりわずか240gしか摂取できていないのです。
そこで活躍してくれるのが野菜ジュース。
不足しがちな野菜を手軽に補えることから、健康を意識して野菜ジュースを摂取する人、結構多いのではないでしょうか。
長所もあれば短所も
じゃあ野菜を350g摂る代わりに、野菜ジュースを350g飲めばいいじゃないか。
こんな疑問が湧きそうですが、野菜=野菜ジュースではありません。
野菜ジュースは野菜を搾汁・濃縮し、加熱処理をして混ぜ合わせ、水で薄めて商品になります。この製造過程でしてしまうのです。
とはいえ、カルシウムやカリウムなどのミネラルはこの影響を受けず、減少しません。また。
野菜ジュースにも利点が大いにある、ということですね。
しかしながらこれに加えて、野菜ジュースに使用されている野菜の偏りも考えるべきでしょう。30種類の野菜を使っています!と謳う野菜ジュースであっても、30種の材料を均等に使っているわけではありません。
野菜ジュースに使用する野菜は、飲みやすさを考慮すると、トマトやニンジンの量が断トツで多くなります。そうなるとトマトやニンジンの栄養素はたくさん摂取できても、トマトやニンジンでは摂取できない栄養素はあまり摂れない、ということに。
以上を考えると、野菜ジュースを野菜に置き換えて摂取するのではなく、普段から野菜をしっかり摂りつつ、補助的に野菜ジュースを摂取するというのがベターでしょう。
飲んでも大丈夫な量
もうひとつ気になるのが糖分です。
砂糖不使用を謳う商品であっても、糖分が含まれている野菜ジュースはたくさんあります。野菜由来のものですね。飲みやすさ向上のために果汁を加えている商品ならば、さらに糖分の量は増えます。
100mlの野菜ジュースに含まれるショ糖は、商品によりますが、ゼロのものもあれば1.5〜3g含有されているものもあります。
たくさん飲めばたくさん野菜を摂れるからと1日に1リットルも飲むようでは、下手をすると30gものショ糖を野菜ジュースだけで摂ってしまうことに。
これでは砂糖たっぷりの清涼飲料水をがぶ飲みし続ける生活と、なんら変わりません。
野菜ジュースは1日に200ml程度(コップ1杯)に抑えておくのが良さそうです。