1日あたりの摂取上限
400ml(おおよそコップ2杯)
摂取を控えるべき人
特になし
牛乳は骨を強くする?弱くする?
牛乳と言えばカルシウム、カルシウムと言えば牛乳をイメージするほどに、牛乳は骨を強くしてくれる健康的な飲料だとされています。
しかしながら全く逆の説もあったりします。一体どちらが正しいのでしょう?
全く逆の説とは、牛乳を飲むことで血中のカルシウム濃度が高まると、身体はカルシウム濃度を正常に保とうとし、カルシウムを尿と一緒に体外へ排出しようとします。それゆえ必要なカルシウムまで排出されてしまい、骨粗鬆症を引き起こすという説です。
しかし血中カルシウム濃度というものは常に一定に保たれるものなので、という反証がされています。
同様にかつてされています。
乳糖不耐症
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする人、いませんか?
これは牛乳に含まれる乳糖であるを分解する酵素を持たないためにおこるもので、と呼びます。実際にはほとんどの人がラクターゼを持っていますが、成長とともにラクターゼの活性が低下するために起きるのです。
これゆえに牛乳を飲んでも下痢をしてしまい、栄養が吸収されないという説もありますが、一度に大量の乳糖を摂取しない限り、成人でも乳糖は分解できます。飲んでみましょう。
また牛乳はがん発症リスクを高めるという説もあります。
牛乳に含まれる(インスリン様成長因子1)がその原因とされています。IGF-1自体とは動物性たんぱく質に多く含まれ、細胞の成長を促進する成長ホルモンです。ただし牛乳の殺菌工程でほぼ消滅するため、これが原因でがんになるという説に説得力はあまりありません。
ほかに牛乳の摂取が前立腺癌や卵巣癌のリスクを高めるという説のほか、大腸癌や膀胱癌のリスクを下げるという説もありますが、がんの研究は未だ発展途上であり、結論が出ていないのが現状です。
飲んでも大丈夫な量
カルシウムは1日許容摂取量が2,300mgとされていますが、実際に摂れている量は平均して1日500mg程度。牛乳を1日に2L以上飲まない限り、カルシウムの許容摂取量を越えることはありません。
とはいえ牛乳には脂質も含まれています。100mlあたり3.9g含有しており、約45~67gが1日で摂取すべき脂質の推奨量ですから、牛乳1L飲むとほぼそれだけで1日分の必要量の大半を占めてしまうことに。
さらに三度の食事で脂質を摂れば当然オーバーしてしまい、太ってしまいます。を目安にして摂取するようにしましょう。